人を大事にしない国~障害者雇用どころでない現実~ | 自閉症児のいる暮らし

人を大事にしない国~障害者雇用どころでない現実~


人を大事にしない国は滅びる


現在、若者が就職できず、結婚もできす、希望も
もてず、安易な気晴らしで、人生を費やしている
現実について。


これは、障害者の雇用も同じ状況です。
ニート対策とかいってますが、期間限定の補助金
を企業にだしても、補助金もらえなくなったら、
即クビです。そして、また、新たに補助金つきの
障害者やニートを期間分だけ雇います。これの繰
り返しですから、今までの状況が変わるとは思え
ません。



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http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou
/news/20060131ddlk40040660000c.html

労働:人を大事にしない国は滅びる 

「働くことの意味」、鎌田慧さんに聞く /福岡
 

◇ピンハネ社会、何かおかしい
 35年前、ルポライターの鎌田慧さん(67)
は八幡製鉄所(北九州市)の東田高炉で働いた。

ベルトコンベヤーからこぼれ落ちた鉄鉱粉をシャ
ベルで拾い集め、コンベヤーに戻す。「ベルト下」
と呼ばれる仕事。コンベヤーが動き続ける限り、
高炉が燃え続ける限り終わることがなかった。

危険と隣り合わせの、日給1500円の仕事は「
本工の防波堤」とも呼ばれた。「鉄と繁栄」が遠
い記憶となった06年、北九州市を再訪した鎌田
さんに改めて「働くことの意味」を聞いた。

 (中略)  


 「大企業と中小零細下請けとの二重構造の解消
は、長く戦後日本の課題でした。ところがいまや
、階層は三重にも四重にもなっている」--とつ
とつとした口調のまま、話題は現代日本の労働事
情に移っていく。


 「『貸し工』という古い労働用語があります。
『人夫出し』とも言う。工場に労働力だけを提供
する仕事。

工場が直接雇うべきなのに、中間業者に仕事を請
け負わせ、労働者を間接的に働かせる。八幡の労
働下宿と同じことをいま、人材派遣会社や請負業
者がやっているんです」

 人材派遣業界の市場規模は約3兆円。派遣や請
負、パート、アルバイトなど身分不安定な労働者
はどんどん増えている。身分保障はなく、多くは
ボーナスもない。グローバル化の名のもとに、競
争力強化のために、低賃金労働者が再び増え始め
ている。


 「ピンハネで利益を上げることが良しとされる
風潮。これはおかしい。将来の希望を持てず、低
賃金で結婚もできず、たいした生活を築けない若
者を社会が大量生産している。私たちが戦後獲得
した価値観が、どんどん崩れようとしている」

 「好きでフリーターをやっているというイメー
ジは間違い。多くの人は『将来は正社員に』『登
用制度あり』というニンジンを目の前にぶら下げ
られて働いているんです。いつかは上に上れるか
もしれないと、『蜘蛛(くも)の糸』の下でがん
ばってる。対等な雇用関係ではないんです」


 企業が人材を育てることをやめ、安価な労働力
を使い捨てる社会とは何か。そんな企業と人間が
増えて、いったい日本はどうなるのかと、鎌田さ
んは本気で心配している。怒っている。企業だけ
が栄え、そこで働く人が疲弊する--そんな社会
は間違っていると、今も問い続けている。
 

 青森県生まれの鎌田さんは1957(昭和32)
年、高校卒業と同時に上京した。板橋区で機械工
見習いを始め、3カ月で退社。60年安保闘争の
波に洗われながら21歳で大学に入った。

 労働運動を経験し、その後ルポルタージュを発
表し続けてきたのも、世の中は良くなるはずだと
いう将来への希望を持てたからだ。ところが、希
望とともに生きたはずの60年安保世代に元気が
ないのだという。


 「敗北感というか、脱力感というのかな。今に
なって『こんなはずじゃなかった』という気持ち
が強い。『働けば報われる』とか『時代はいい方
向に向かう』と信じて生きてきたのに、『最近は
ひどいなあ』という話ばかり(笑)。


このままだとおかしな方向に行っちゃうんじゃな
いかとね。それは、僕らが戦争の暗い時代を経て
、戦後民主主義の時代を生きてきたからです」

 ふと気づくと、鎌田さんと同年代の人たちの眼
前には、若者に仕事がなく、希望もないという荒
涼とした風景が広がっていた。

 「かつてはあり得なかったですよ。若い人を安
い賃金で抱えて、修業をさせて、一人前になった
ら稼いでもらうのが企業の方針だった。ところが
いまは、10年修業したら何とかなるという時代
じゃなくなってしまった。労組も政党もそれに抵
抗できない」


 競争、効率、査定、勝ち組負け組、小泉改革、
ホリエモン--この気分は何なのか。思わず問う
た。鎌田さん、日本はどこに向かうんでしょうか。


 「ユートピアだろうけど、人間を大事にする国、
人の足を引っ張らない国、人の悪口を言わない国、
他国を攻撃しない国、私は、そんな国になってほ
しいと思っています」
 人生の先達は、そう言い残して小倉のネオンの
中に消えていった。
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 ■人物略歴
 ◇かまた・さとし
 1938年青森県弘前市生まれ。早大卒。業界
紙記者を経てルポライターに。

毎日新聞 2006年1月31日



△△△△△△△△△引用終了△△△△△△△△△



「若い人を安い賃金で抱えて、修業をさせて、一
人前になったら稼いでもらうのが企業の方針だっ
た。」


私もそうでした。技術がないうちは使い物になり
ませんから、人について、教わって、一人前にな
っても、修行を続け、今度は、新人を育てる。な
んとなく、自然な連鎖ができていました。あとは、
実力勝負なので、こぼれ落ちる者、のし上がる者
そこそこ仕事する者、引退する者、分かれて当然
です。


企業はスタートラインを揃えるだけで、あとは、
仕事が出来る者だけ、生き残ればよかったのです。


今の企業は、最初から社員を育てる余裕がなく、
企業事体も何時潰れるかわからない状態なので、
何とか、現状を安くすませる事しか出来ないので
しょう。


一度、日本の企業のよいところを見直して、また
やり直せばいいのですが、それは、新しい世代に
やってもらうしかありません。


そうなると、やはり教育ですね。


将来の教育とかいって、小学生に株を買わせて、
なにか得意になっている親は、考え直して下さい。
地道に努力して、モノを作ったり、人の為に役に
たつような公益性を大事にするのが商売の基本で
す。


凡人には、凡人の人生があります。



人の道に外れる人間を「外道」といいます。


これだけの不況にかかわらず、クビにもならずに、
働いている障害者には、共通点があります。


一つは、補助金がつかないこと。

もう一つは、真面目に人に何倍も働くので、企業
がその障害者をあてにしていること。


単純労働でしたら、さぼることがわからないので、
実によく働きます。残業という概念がないので、
いきなり変更があるとパニクリますが、それでも
頑張っている姿は、感動ものです。



ニートの人達、「働いたら負け」とかいってない
で、一度障害者の企業での労働を見て御覧なさい。
作業所では駄目ですよ。あくまでも一般企業です。



働くという行為は、人にとって、どれだけ尊いも
のか、よくわかります。


謙虚になって、障害者に学んで見て下さい。