睡眠障害 | 自閉症児のいる暮らし

睡眠障害

「世界で日本の子供ほど夜更かししている国はない」




神山潤氏の言葉だ。
「子どもの早起きをすすめる会」より


最近のニュースでも夜更かしが原因で、午後からしか授業にでてこられない学生達がとりあげられていた。10代の学生達にとって、睡眠不足は学力低下の原因だ。別に、授業にでてこれないから、学力低下になるわけではないが。




問題点は親にある。
1こどものリズム(秩序)の必要性が解らない。
2睡眠に関する知識がない。






一時期、自閉症児に効果があるといわれたセロトニンだが、睡眠不足による、脳内のセロトニン活性化との関連が指摘されている。セロトニン低下は、攻撃性が高まったり、キレるなど問題行動を生みやすいというのだ。




成人した自閉症者に共通の肥満の問題だが、これも睡眠と関係あるようだ。 薬科大学の研究によると、3歳の時に11時以降に寝ていた子は9時前に寝ていた子より、小4年のときに1・5倍肥満になるという研究結果も出ている。



だから、どうしたという話でもあるが、言いたい事は、こどもにとって睡眠は大事だという事だ。


。。。が、親にとっても大事なのだ。



自閉症児をもつ親にとって、睡眠障害は難攻不落の砦である。


「寝ない」


ただ、これだけのことが、親を寝不足にさせ、親の勤労意欲を低下させ、親を心身症にする。自閉症児本人は寝なくてもなんともないが、それにつき合わされる方はたまったものではない。放っといて、先に寝ようものなら、台所はマヨネーズ、味噌、ケチャップ、ワサビ、辛子等でペインティングされ、風呂場はシャンプーで泡だらけ、ベランダに出ては 吠えまくるという暴挙にでるのは必然。断固阻止せねばならぬ。



毎日、毎日、毎日、睡眠障害と戦うのだ。
決して、決して、決して、諦めない。

何年かたつと、こどもの身体がリズムを覚えていく。 夜9時に寝て、朝6時に起きる。これが続くようになればしめたもの。 親子揃ってゆっくり眠れる幸福感。 なんでもないことが、幸せに変わる瞬間だ。